バンコクで働こ!

トランスコスモス(タイ)株式会社のブログ。観光情報や生活情報から最新の採用情報まで毎週発信中!

タイ文字学習のススメ

f:id:tctbangkok:20190204181323p:plainサワッディーカップ!!

今日はタイ文字について解説してみるぜぃ!タイに住んでいる人も、住んでいなくても旅行でよく来る人もタイ語はある程度話せるけど、タイ文字に関してはまったくダメって人、意外に多いよね。タイの街にはタイ文字がいっぱい。タイ文字が読めれば、タイ生活がもっと便利になること間違いなし(*^_^*)今まで敬遠していた人も、今日からタイ文字の勉強をしてみようぜぇ!!

อักษรไทย

タイ文字の大まかな特徴

タイ文字の歴史とかそう言う話は置いといて、タイ文字の特徴を簡単に説明すると、まずタイ文字は表音文字であるということ。つまり、日本語のひらがなやカタカナと同じで、文字そのものには基本的に意味がなく、音を表すためだけの文字とってこと。つまり、文字の音を覚えてしまえば、意味が分からずとも文字を読む(発音する)ことはできちゃうんだよな。

https://ja.wikipedia.org/wiki/タイ文字
(タイ文字のウィキペディアを参考に見ながら読んでね)

タイ文字は基本的に母音と子音に分かれているので、ローマ字を読む感覚に似てるよ。”k”と”a”が合わさって「ka(か)」になる感じ。ただ、ローマ字と違うのは子音の右側に母音が来るとは限らない。上下左右のどの位置にも母音が来るんだ。 


f:id:tctbangkok:20190322185749j:plain

↑母音位置が上下左右に来る例。黒文字が子音で赤文字が母音だぞ。
(ちなみに単語の意味は左から「目」「心」「良い」「カニ」)

さらに、特徴的なのは声調記号が文字に付くところ。ちょっとタイ語をかじっている人ならタイ語に5つの声調があるは知ってるよね。単語ごとに声調を覚えるのって結構大変。でも、タイ文字が読めれば、声調まで分かってしまうのだ。

f:id:tctbangkok:20190322185748j:plain

↑声調記号の付いたタイ文字の例。赤いのが声調記号。(単語の意味は割愛)
声調記号は全部でこの4つしかない。しかも右側の2つはあまり使わないよ。

タイ文字って英語と同じで左から右への横書きしかないんだけど、上の見た感じのように、母音が上下に付くし、さらに成長記号も上に付くし、上と下に長く伸びてしまう傾向があるんだ。PCで作成した文章を印刷するときに、上下に出っ張ってしまった部分が消えてしまったり、不便な一面があるんだ。

 

母音
https://ja.wikipedia.org/wiki/タイ文字#母音字

日本語の母音は基本的に「あ・い・う・え・お」の5種類だけ。でも、タイ語の母音はもっと多く、9種類あるんだ。だから、タイ文字の読み方を日本語のカタカナで表現するには無理があるんだ。しかも、母音文字は長短や末子音が付くかどうかによって、同じ発音の母音でも変わってくるから、文字数としては20以上になる。

9種類の母音の発音をよく使われてる発音記号と日本語の「あいうえお」に絡めてドリアン君流に解説するよ。

[a] …「あ」とほぼ同じ。

[i] …「い」とほぼ同じ。日本語より唇をさらに横に引く感じで発音。

[u] …「う」とほぼ同じ。日本語より唇をさらにすぼめる感じで発音。

[ɯ] …「う」に近い。「い」の発音の口の形で発音。

[e] …「え」とほぼ同じ。

[ɛ] …「え」に近い。口を広げて発音。

[o] …「お」とほぼ同じ。日本語より唇をさらにすぼめる感じで発音。

[ɔ] …「お」に近い。口を広げて発音。

[ə] …「あいうえお」のどれにも該当しない発音。


「う」と「お」は2種類ずつあるけど、これらは唇の形を気にすれば何とか行ける感じ。ただ、この発音の違いだけで意味が全く変わってくるので要注意!

日本人にとってはやっぱり[ɛ]と[ə]が難しいみたい。この2つの母音をさらに説明すると。

[ɛ]はタイ人が英語の[æ]を発音するときの音。日本人も英単語のAppleを習うときに、この[æ]の音を学ぶよね。英語の[æ]をひらがなで表すとやはり「あ」ですが、タイ人がこの発音をした場合、日本人の耳には「え」に聞こえるんだ。この母音の例は、お母さんの「แม่(メー)」や完了を表わす「แล้ว(レーオ)」がこの発音だよ。

[ə]は「あいうえお」のどれにも該当しないと言ったけど、他の解説書なんかではたいてい「う」に近いと紹介されてる。でも、ドリアン君的には違うかな。「あ」と「う」と「お」の中間の音と言うべきか、日本人にとってはとても曖昧な発音に聞こえるみたい。この母音の簡単な例を出すと、I love youの「ฉันรักเธอ(チャンラックター)のター」、いっぱい・たくさんの「เยอะ(ユッ)」がこの発音です。ガチっと当てはまるカタカナがないので、この母音を使ったタイ語のカタカナ表記も統一性なし。


やっぱり実際の発音の違いはタイ人に発音してもらうのが一番だよ。タイ文字の読み方を覚えれば、タイ語の母音の使い分けも上達するってわけだぜぃ。


子音
https://ja.wikipedia.org/wiki/タイ文字#子音字

タイ語の子音は全部で44文字あり、そのうち2文字は現在廃止されているので、実際には42文字ってこと。これが多いのかどうかは微妙だけど、日本語の漢字を覚えるよりは絶対に簡単なはず。

タイ語を少しかじった人なら、当然「コーカイ」って聞いたことあるよね。「コーカイ」はいわゆるタイ語のアルファベット、日本語で言うと50音みたいなものだよ。タイ人ならみんな小学校で教わるよ。上のウィキペディアに子音の一覧表が載ってるし、タイ文字の解説をしているサイトならたいてい載ってるからいろいろ見てみてね。

f:id:tctbangkok:20190322185744j:plainf:id:tctbangkok:20190322190512j:plain

 

タイ語の子音の発音で日本人に難しいところは有気音と無気音とがあるところ。タイ文字を英語表記したときに「tとth」や「pとph」や「kとkh」とあるのがそれ。「h」の付いてる方が有気音で口から空気を出す感じで発音するんだ。無気音の方は逆に空気を出さないように発音する。無気音の方が難しいかな。タイ人は当たり前だけど無意識に使い分けてるよ。この発音の違いだけで意味が変わっちゃうので、これができないと「เป็ด(pet)」と「เผ็ด(phet)」の使い分けができない。意味は「アヒル」と「辛い」で全然違うでしょ。

タイの英語名「Thailand」の「Th」という表記も英語の「th」(あの舌先を噛んで発音するやつ)ではなく、タイ語の有気音であるところから来てるんだよ。

そして、この子音には2パターンの使い方があって、音節の頭に来る場合と末に来る場合がある。それぞれ・末子音と呼ばれる。これも特徴的で、同じ子音文字でも頭子音と末子音に来る場合で発音が変わることがある。さっきの「アヒル」を例に出すと、「เป็ด(pet)」の「p」が頭子音で「t」が末子音ってこと。

また、子音文字は1つの音につき1つの文字でないんだ。つまり同じ発音をする子音文字が複数存在します。日本の漢字にも同音異義語があるのと同じ。タイ文字が読むより書く方が難しいってのも当然だね。ま、たいていの言語は書く方が難しいよね。

さらに、子音文字は3つのグループがあって、「低子音」「中子音」「高子音」に分類されている。この低いとか高いとかにあまり意味はなく、単に呼び方です。何のための分類かというと、実は声調のルールに関わってきます。

え、声調って声調記号で決まるんじゃないの?って思うよね。声調記号も当然絡んでくるけど、実際には声調記号と子音のグループとの組み合わせなどで声調が決まるんだよ。ここがタイ文字を読む(発音する)ときの一番難しいところかもしれない。

 

【タイ語の英語表記の不思議】
タイ語の英語表記ってなんか変な感じ。例えば、「サミティヴェート病院」を英語で書くと「Samitivej Hospital」だが、「えっjなの、 tじゃないの?」って疑問に思った人も多いはず。これは頭子音と末子音で発音が異なるのに、音ではなく文字から英語表記にしちゃってるところから起きる現象なんだ。

f:id:tctbangkok:20190322201416j:plain

「スワンナプーム空港」も英語表記だと「Suvarnabhumi Airport」。普通にスワンナプームって発音で通じるのに、どうしてそんなスペルになるの?って思うよね。これはちょっと難しいところ。まず、地名や人名なんかの固有名詞は結構難しい文字を使うケースが多い。なので、それを無理やり英語表記にするとおかしくなってしまうことが多い。

f:id:tctbangkok:20190322202056j:plain

 

タイ人の名前も英語で書いてもらうと、実際の音と表記がなんかおかしいってことがよくある。タイ語には発音しない文字、いわゆる黙字があり、英語表記にするときに、その黙字までも英語の文字に当てはめてしまうことが多いんだ。「Suvarnabhumi」の最後の「i」はまさにそれが原因。「ワ」が「va」になっているところは、「Sukhumvit  Road」を「スクンビット」と書いたり「スクムウィット」と書いたりするのと同じ理由。この英語の「v」に当たるタイ文字は「ว」のですが、この文字の発音は実際には「v」と「w」の中間ぐらいの音。だから、こういう事態が発生する。

f:id:tctbangkok:20190322201418j:plain

日本語を英語(ローマ字)表記するとき、例えば「僕は…」を「boku ha」と書くか、「boku wa」と書くかどっちにするかという問題と同じで、元の文字を忠実に英語表記するか、音に合わせてに英語表記するかの違いで、どっちも混在してるから、ややこしくなっちゃうんだ。これもタイ文字が読めれば、変な英語表記やカタカナ表記もすぐに理解できちゃうんだぜぃ。

 

【タイ英語】
外国人がタイ文字を覚えるとき、それぞれ発音が近い英語のアルファベットをフリガナに使うよね。逆にタイ人が英語を覚えるとき、タイ文字でフリガナを付ける。つまり、英語の文字をタイ文字に置き換えてるわけだ。そして、そのフリガナのタイ文字をタイ語の発音ルールで発音する。これがタイ英語のルーツだ。日本人が英語にカタカナのフリガナを付けて、そのまま読むのとまったく同じ現象。

それぞれの言語で発音体系は当然違うのだけど、自国の文字で置き換えれば、自国の言葉の発音体系で発音してしまう。これがタイ英語や日本英語ってものだよね。(日本英語って言うよりジャパニーズ英語とかカタカナ英語って言うかな?)

同じ英語でもタイ英語と日本英語では正反対の方向へ行っちゃってところが、日本人にはタイ英語がタイ人には日本英語が理解しにくい理由になってる。

どういうところが正反対かと言うと…、
日本語は子音で終わる音節がないが、タイ語は英語と同じように子音で終わる音節がある(いわゆる末子音)。例えば、「Good」という英単語を日本のカタカナで書くと「グッド」。そうなんだよね、日本語の発音は子音では終われないので無理やり母音の「お」を付けて発音しちゃうよね。典型的なカタカナ英語だ。逆に、「Good」をタイ文字で書くと「กุด」。タイ語の発音は子音で終われるのでタイ文字がうまく当てはまっちゃう、文字の上では。ただし、タイ語のルールというか特徴で末子音はほとんど発音しないというのがある。つまり「Good」の「d」は息を止める感じで声に出さないまま終わってしまうんだ。日本人がそれを聞いたら「グッ」にしか聞こえない。

日本英語では英語の末子音に元々ない母音(たいていは「お」)をくっ付けて発音。タイ英語は末子音をほとんど発音しない。ここが正反対という所以。このギャップがお互いの英語を通じにくくしているんだよね。

また、タイ英語ではタイ語の発音に存在しない母音や子音の組み合わせだと、ほとんど発音しないどころか、全く発音しないという現象がある。例えば、「Accept」とか「Concept」。タイ語には「p」と「t」を組み合わせた二重子音が存在ないので、この場合最後の「t」は完全に発音せず黙字扱いになります。だから日本人には「アクセープ」とか「コンセプ」としか聞こえない。(最後の「p」も口を閉じるだけで完全に発音しない。)

「pt」という二重子音はタイ語に存在しないって話だけど、タイ語にも二重子音はある。よくあるのが、「kr」や「pr」の組み合わせ。ここでもタイ語の特徴が出てくる。二重子音の2つ目の子音は慣用的に発音が弱くなる。人によってはほぼ無視している。だから、2つ目の子音の「r」は日本人の耳には聞こえないことが多い。(「r」が「l」に変わる場合もある) 「サワッディークラップ」を「サワッディーカップ」と言ったり書いたりするのはそのため。他にも、「プラカノーン」が「パカノーン」だったり、このケースは非常に多い。

この二重子音のタイ式発音を英語にも当てはめちゃうのだ。よく知られたところだと、タイで有名はデパートの名前にもなっている「Central」。日本人がカタカナで書くと「セントラル」。しかし、タイ人が発音すると二重子音のRは聞こえなく、さらに末子音の「l」は「n」の音に変わるので、「センタン」と聞こえてしまう。これをよく知ってる日本人たちは「先端バンナー」とか「先端チットロム」とか書いて理解し合っている。(^_^メ)

f:id:tctbangkok:20190322201612j:plain

「センタン」という発音は在タイ日本人に有名なところだが、意外に知られていないのが、「ポゲム」って言葉。これ何と意味か分かりますか? これは二重子音が2つ入った「Program」のタイ語式発音です。[æ]の発音が日本人には「エ」に聞こえるってところも含まれています。

最後になぜだか理由がよく分からないんだけど、タイ英語は後ろアクセントが基本になっている。「Computer」とか「Station」の類はアクセントがすべて「ter」と「tion」の方になる。いわゆる語尾上がり。ちょっとタイにいればみんな知ってることだと思うけど、タイに慣れた日本人はタイ人に英語で話すとき、同じように語尾上がりで言ってしまう。だって、その方がタイ人に通じやすいんだもん。でも、これが癖になってしまい、日本でやってしまうとちょっと恥ずかしいかもしれない・・・。(+_+)

誰かこの語尾上がりの言語学的理由を知っている人がいたら、ドリアン君に教えてほしい。ぜひコメントでもください。

まぁ、タイ英語は日本人に分かりづらいとは言ってますが、きちんと英語教育を受けたタイ人であれば、もっと上手に発音する人がもちろんいるんで、その辺は世界のどの国でも同じでしょーね。

 

【覚えておくと便利なタイ文字】
最後に、タイ文字なんて覚える気はない人向けに、覚えておくと便利な(もしかしたらお得な)単語のタイ文字をいくつか紹介するね。タイ文字が読めないなら字面で覚えちゃおう!!

กรุงเทพ … クルンテープ(バンコクの現地での呼び方)
もし、他県に行って迷子になったとき、こう書いてあるバスかロットゥーに乗れば、じきっと帰って来られるよ!

บาท … バーツ(ご存知、タイの通貨の単位)
商品のところに書いてあれば、それは間違いなく値段だ!

ฟรี … フリー(Freeのタイ文字表記)
この単語はほぼ「無料」って意味のみで使われてるよ!なんだと~タダだよ!!

ซื้อ1 แถม1 … 1個買うと1個無料(英語だと buy 1 get 1 free)
販促プロモーションでよくある手法。要する1個の値段で2個買える。タイ語でしか書いてなかったら読めなきゃ損じゃん!(2個買うと1個無料ってときもあるけど)

ระวัง … 注意(Be careful)

頭上注意とか床濡れ注意とか、何か注意を促すときの看板に書いてある。これを見たときは気を付けて!

 

 

結局、タイ文字が読めるようになると、タイの街中での看板、レストランのメニュー、バスやロットゥーの行き先表示なんかも分かるようになるんで、タイ生活便利になること間違いなし。さらにはタイ人の話すタイ語や英語にもさらに興味を持てるようになり、会話も弾むってわけさ!!

みんなもタイ語覚えるときに同時にタイ文字も勉強しよーぜぃ!!

 

【ツイッターも見てね → https://twitter.com/tct_bangkok
【海外で働いてみたい方、トランスコスモス(タイ)ではスタッフを募集しています!!】 http://www.trans-cosmos.co.th/hr/index.html